12月の雪と虹

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なんだか久しぶりの釣りのような気がする。3週間ぶりくらいかな。

道内大荒れの予報。こちらではこの冬初めてのまとまった雪となるであろう。
こんな日にはきっと釣れるだろう。前夜からわかっていた。
わかっているけど腰が重い。早朝から雪道を走りたくないし、家の除雪もしなきゃならないし。
そもそもどこへ行こう?午後からは用事があるので短時間勝負だ。

家周りの除雪を終えて出発したのは8時過ぎ。
向かった先は、それほど遠くない小河川。
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まだそれほど積もってない。厳冬期には氷に覆われる川だが、この時期の水温はどうなのだろう?
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キャストがうまくいかずに苦戦。重いニンフシステムを投げるのが久しぶりなのかもしれない。

それでも最初に狙ったポイントで40サイズが答えてくれた。
川の中はまだ生命感があるようだ。

ガン玉付きのシステムを細かく打ち込んで、沈めて、流して。
アタリかどうかわからないけど、あやしいヤツはきき合わせる。
グンッ!
お?…おお?!

この川では上クラスがかかったようだ。倒木のしたへ突っ込んでいったり下流に走ったりする。
その動きについていくのにちょっとあたふたしてしまった。
下流に下ろうとする動きを停めようと強く止めた際にフックオフ…


痛恨の良型バラシ。だけれどまだあきらめない。
細かく狙ってみる。魚の定位する場所にニンフが通っていくように…
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昼から用事があったので撤収した。午後からの雪は密度を増して、わさわさと降ってきた。
家の積雪量は30cmを越えた。十勝平野での積雪としては大雪だ。

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# by akisiko | 2018-12-07 19:03 | | Comments(2)
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朝5時に起きて川へ向かい、まだ見たことのない魚に出会う期待でいっぱいになりながらラインを打ち返す。
いつ来てもおかしくないアタリを待つ。釣れない気がしない。
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しかし4日間釣り続けても誰にも釣れない。
魚からのコンタクトは初日の釣り初め、Oに来た1回のアタリ。それから4日目にOにもう一度のストライク。しかしフライラインを介してつながったのはほんの数秒で、魚を手にすることはできなかった。
釣具屋の姉さんも状況はタフだと言っている。昨日釣れたのは一人だけだったとかなんとか。

何とかして釣りたいのはやまやまだけれど、ここまで何も起こらないと逆に清々しい気持ちになってくる。
それに、旅自体は最高に楽しい。
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私のこの日の唯一の収穫は、フラフラと岸際を泳いでいたキングサーモンを手掴みで捕まえたことだった。
産卵後で、もうその命を終えようとしているところだったのだろう。
いや、もう一つ大きな収穫が。
スティールと思しき魚影が足元のカケアガリに見えたのだ。私の気配を察してすぐに深みへと逃げてしまったが、その付き場を山立てしてよく覚えておいた。
何より、魚は必ずそこにいるのだという確信が、釣りの自信へとつながる。
いつどんな瞬間にテイクがあってもおかしくないんだと、自分に言い聞かせて釣りを続けるのだが。
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自分のキャストしたラインが見えなくなるまで釣りをすると、午後7時ごろになっている。今日もくたくたになるまで遊んだ。
それからキャンプ場に戻ると、夕食の準備が待っている。
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手際よく作る男の料理は、簡単でボリュームがあり、アメリカ的に味が濃い目だ。
なんてことはない食材を焼くだけ、混ぜるだけ、かけるだけ。なのに、疲れた身体に染み入る。
旨くないわけがない!

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そして迎えた最終日。午前の4時間がこの旅での最後の釣りになる。
どこがどんな流れになっているか、もうすでに全員が知っているポイントに入る。
俺は上から、じゃあ俺は下流に。最後の期待を込めて川へ散ってゆく4人。
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タイムリミットの10時を迎えて、クルマに戻ってきたみんなの顔は一様に笑顔だった。
悔しいことは悔しいけれど、やるだけやったよ。それでも釣れないってことは、俺にはまだ早い、出直してこいってことなのかな。
また来なくちゃな。でも違う国の違う川にもいってみたいしな。

デシューツ・リバー、キャンプ場、そして我らがキャンパーバン。6日間の旅で、そのどれもに相当な愛着が湧いていた。
帰り支度のパッキングをするキャンプ場には、秋の陽射しがやさしく注いでいた。
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スティールヘッドはフライフィッシャーが憧れる至高の魚。
そしてそれを狙う釣り人はSteelheaderと呼ばれる。スティールヘッドに心を奪われてしまった人たちだ。

なぜスティールヘッドがそこまで釣り人の心を捉えるのか?
その魅力はきっと実際に釣ってみないとわからないだろう。
それを知るのが私の今回の旅の目的だった。
結局のところ、それは知ることができないままに終わってしまった。

でも半分くらいは味わえたかもしれない。いつアタリが来るのかわからないまま川に向き合うその長い時間。まるで祈りのように繰り返すスカジットキャスト。そして北米大陸の広大な風景の中で、一人ぽつんと水中に立ちつづけること。

さて、一つの旅が終わればまた次の旅が始まる。スティールヘッドをこの手に抱く旅はいったいいつ、どこになるだろう。

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# by akisiko | 2018-11-10 09:28 | | Comments(4)
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デシューツ・リバーは高原砂漠の中を流れる川。荒い岩肌が現れる広大な山の中に、オアシスのように滔々と流れる姿は何度見ても不思議。
ウェーダー越しに感じる水温は、思っていたより高めのように思えた。水流の緩い部分には藻が繁茂して小魚がたくさん泳いでいる。水生昆虫も豊富なようだ。

河畔を歩いていると、ときおりウサギに出くわす。スカンクやビーバーもいる。山にはシカが生息していて、荒涼としている割には野生動物が多いようだ。そのためにこの川沿いの道路には、釣り人だけでなく、ハンターも多く訪れていた。
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私たちは2台のキャンパーバンで川沿いの砂利道を走り回り、心惹かれるようなランがあると車を停めて、そこがどんなポイントなのか竿を出して探っていった。
川沿いの道はキャンプ場から下流約40㎞まで伸びていて、とても探り切れる距離ではない。
しかし、地元ガイドが多くいるエリアを観察したり、フライで立ちこんで釣りができるポイントを考えると、狙うべきエリアはだんだん絞られてくることが分かった。
そこからさらに自分たちのお気に入りの場所を選んでゆくと、最終的に5つか6つほどの有力ポイントが残った。
そのどれもが雰囲気抜群で気持ちよく釣りができ、魚の気配も感じることができる場所だ。
あとはそこで釣れると信じてキャストし続けることだ。
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ここでの定番の釣り方は、小型(#8から#4)のウェットフライを使うスイングの釣り。
フローティングラインにフローティングのポリリーダーをつけて、表層を流す。
流心付近は水量が多く激流といった場所が多い。スティールヘッドは岸際の緩い流れや浅い瀬に定位したり遡上したりする。
そのためショートキャストで足元を丁寧に探り、ラインが伸び切ってスイングがしっかり終わるまで待つことが大事。

インジケーターをつけてニンフやエッグを沈めて流すアウトリガーの釣り方もあり、そのほうが効率的で釣果も上がるらしい。
しかし、ほかのフライフィッシャーの釣り方を観察すると、意外にもスイングの釣りが大多数であった。
特にガイド付きの釣り客の釣り方を見ると、ヘッド部分のみを出して打ち返すショートレンジの釣りをしている。
ポイントも瀬の肩や、太く深い流心の脇の流れが緩いカケアガリなどで、自分たちの狙いが間違っていないことがわかる。
左岸となる対岸は、ボートでしかアクセスできないためガイドは左岸で釣りをする。
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…なんてことを、みんなでああでもないこうでもないと言いながら遊ぶ。
釣りのことと今日の晩飯のことしか考えずに遊ぶ。最高の贅沢。
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海から数百キロも遡上してきたスティールヘッドが、あんな小さなよくわからないウェットフライに本当に喰いついてくるのか?
それも水面直下を流れるフライに?

釣れない時間が続くとだんだん疑念が湧いてくる。
シンクティップと重いフライを使って沈めたほうがいいのか、と誘惑も出る。

しかし、Steelheadingとは宗教なのだ、と同行者のなかで唯一の経験者であるOが言う。
投げ続けてこそ見える世界がある。
信じる者は救われるということなのか。
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長いランを丁寧に釣り下ると、あっという間に3、4時間が経っている。
集中して釣っているのでくたくたになるし腹も減る。そんなときはクルマに戻ってラーメンでも作って休憩。
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陽が高くなると釣りを一時中断して風景を見たり、キャンプサイトに戻ってシャワーを浴びたり食料を買い出しに行ったり、あるいは夕方の釣りに備えて午睡をしたり。
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それにしても、釣れない!

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# by akisiko | 2018-11-10 05:39 | | Comments(2)

白鳥の湖

近所で朝2時間の釣り。
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朝の水面は、北からやってきた渡り鳥の中継地点として大賑わい。
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気温はぐっと下がって氷点下。けあらしが流れるランをスイング。
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水面下は活性が高くて小物のアタリが多数。
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グッとラインが止まって、ライン先端が上流に走り出す。
おおっとあわててランニングを手繰ると流心でどっぱーんと大ジャンプをかます太い魚体。
瞬時にランディング場所まで考えた…しかし直後にテンションがなくなる。
すれ違いざまの出会いは泡のように消えてしまった。

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# by akisiko | 2018-11-09 06:56 | | Comments(0)

鶏を絞めて、食す

デシューツ・リバーの旅の思い出、なかなか執筆が進まないので一時中断。
直近の出来事をお伝えします。

鶏を屠畜する画像が含まれています。
閲覧にご注意ください。
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わが家で飼っているコッコさん、3年目になって卵を産まなくなった。さらにはだいぶ弱っている様子。
これから冬を迎えるにあたって、厳冬期を越せないのではないかと懸念。
いよいよ絞めて食べてあげる頃合いなのだと判断。積雪もなく、作業しやすい時期に決行することにした。
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今まで卵を産んでくれてありがとう。最後に外に出して自由な時間を過ごしてもらう。みやぢも挨拶しに来た。

いよいよ作業開始です。見たくない方はページを閉じてください。














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両方の羽を掴んで、さらに首を固定。のどの下の動脈を小出刃包丁で切る。
気道は切らずに動脈だけ切って絞めるのがいいらしいが、そううまくはいかない。

そのあと、足をもって逆さにして血抜き。
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60℃のお湯に一分ほど漬けて、羽を抜きやすくする。
その後、ひたすら丁寧に毛抜き。産毛はガストーチで焼いて処理する。
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毛を抜くとすっかり食材になる。
見よう見まねで解体。
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手順を省略して記してみると。
脚とモモ肉を外す→手羽と胸肉を外す→ささ身を取る→背骨側とあばら骨側にがばっと開く→内蔵の可食部を分ける。
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かなり苦労して屠畜解体作業を終え、次はその調理。
初日は鶏ガラで出汁を取り、シンプル塩ラーメンに。
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翌日は肉そば。もも肉で出汁を取って、そぎ切りにして具にする。山形の郷土料理。
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みやぢにもおすそ分け。ささ身をどうぞ。



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# by akisiko | 2018-11-06 20:09 | | Comments(2)
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宿泊地は街と川のすぐそばにあるオートキャンプ場、Maupin City Park。
AC電源、水道、コインシャワー、Free Wifiが整備された快適な基地。
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さっそく朝食を作って腹ごしらえ。
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そのあとちいさなちいさなMaupinの町へ。
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人口600人の町なのに、日本だったら最大クラスの品ぞろえのフライショップ、Deschutes Angler
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鉄板フライを選んでもらって購入する。
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午後からはいよいよ実釣開始なのである。

友が作ってくれたオレゴンロードムービーはこちらから

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# by akisiko | 2018-10-29 10:58 | | Comments(0)