カテゴリ:暮( 261 )

春の匂い

世はゴールデン・ウィークに心騒いでいるようだ。
私のほうは特に出かけることもなく、やっと到来した雄武の春を楽しんでいる。
潮干狩りに行ったり、庭の土いじりをしたり、もうすぐ始まる山仕事の心配をしたり・・・

川へ出かけてみると、地を暖める陽射しとやさしい風。
あちらこちらでお天道様に向かって芽吹く小さな緑。
あっという間に様変わりした風景にすこし困惑してしまう。
あれだけ大地を閉ざしていた冬はどこに行ったのだろう?
雪が消えたとたん、一斉に動き始めるこの生命力はなんだ?
こいつらに負けてはならん。おれも全力で春を受け止めねば。
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春のトーウツ川はぴりっとした雪解け水で自己浄化中だ

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by akisiko | 2006-04-30 22:46 | | Comments(0)
さる4月20日は二十四節気の「穀雨」であった。
穀雨とは、暦便覧によれば「春雨降りて百穀を生化すればなり」の頃。
田んぼや畑の準備が整い、それに合わせるように柔らかな春の雨が降る気候ということ。

この日の夜、雄武町では大雨と暴風があった。
久しぶりに聴く雨だれの音。
北海道の畑はまだ眠ったままなのだが、雪をみるみる融かすこの雨は、穀物だけではなくすべての生命に活力を吹き込むものだったのではなかろうか。

近所の川では雪代真っ盛り。雪解けの水が泥濁りとなって川幅いっぱいに溢れている。
この身の切れるような増水の中を、海から戻ったサクラマスが遡上しているところなのだろうかと想像したり。
この先一ヶ月は、川面に釣り糸を垂らすのは無理なようだ。
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by akisiko | 2006-04-20 21:32 | | Comments(2)

ガテン系講習会

私はこの雄武町で林業の仕事に着くことになったのですが、それに先立ってある講習を受けました。

「チェーンソーを用いて行う伐木などの業務従事者安全衛生教育」

という長い名前の講習なのだけれど、この修了証明書がないとチェーンソーを使った仕事をすることが出来ません。

二日間の日程の中、伐倒の基礎やチェーンソーの整備を講義と実技で学びます。

とはいえ、林業の知識なんて何ひとつ、まっさらに知らない私は話を聴いてもちんぷんかんぷんです。
まず林業の専門用語のようなものがけっこうあって、そこから覚えなくちゃ、という感じ。

「大径木 (たいけいぼく)」
「林班 (りんぱん)」
「伐根直径 (ばっこんちょっけい)」
「偏心木 (へんしんぼく)」
「受け口切り」
「かかり木」

など・・・。漢字を見ればなんとなく意味が想像できますが、耳で聞くだけではぴんと来ません。

まぁ、講義を聴いたら仕事の内容がどんなものかイメージが出来たっていうところでしょうか。

実技はチェーンソーの目立てと、丸太の玉切りです。
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他の受講者は土方系おじさんばかり。なんか変な雰囲気・・・
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みんなチェーンソーの扱いには慣れていて、本当のシロートは自分くらいでした。
甚だ心細いっす。
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受講者の中の経験者に伐倒のシュミレーションをしてもらいました。
受け口を掘って、追い口を切って、クサビを打って伐倒・・・早く現場でやってみたいなぁ。
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by akisiko | 2006-04-20 21:06 | | Comments(0)

近所の野生動物

本州から北海道に来た人が道沿いにキツネを見ると、大変驚いて写真などを撮るものだが、しばらくすれば物珍しさも色褪せてキツネなんぞは居てあたりまえ、という風になってくるものだという。
かくいう私も物珍し組の一人なのだ。
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庭に遊びに来たキツネ。尻尾に傷があって、ひねた顔をしている。
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鹿もまた、山に行けばうじゃうじゃいるという感じなのだが、ついつい足を止めて見てしまう。そうすると向こうもこちらを観察して、お互い目を合わせて動かない。
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オオワシに関しては、こんなに至近距離で見られることはめったにないのでうれしい。体長1m、翼開長2mを超える、王者の風格を持つ猛禽類。
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by akisiko | 2006-04-09 21:52 | | Comments(0)

〈旧三月十一日〉 流氷

今年は雄武町に流氷が接岸しない年であった。流氷が来ないというのは珍しいことらしい。
あの白い海原の風景が見られなくて残念だなぁと思っていたら、この時期になって流氷の残骸が流れ着いてきた。
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氷塊は波にもまれて丸くなり、波打ち際で汚れている。
長旅に疲れきっているのかい?オツカレサマ。
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by akisiko | 2006-04-08 22:48 | | Comments(1)
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室内のプランターに播いた野菜の種が芽を出した。
一方、外はまだ白い雪の世界。

明日から天気は下り坂で、また吹雪になるようだ。
でも地元の人によれば、それを通り過ぎれば本格的な春がやってくるらしい。

今週には二十四節気の清明を迎える。
清明とは、「万物発して清浄明潔なれば、此芽は何の草としれるなり」。
写真の芽は・・・まだ何だかわかりませんね。
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by akisiko | 2006-04-02 23:42 | | Comments(4)
前回の書評の続きは先送りにして、今回は春の風景を。
東京では桜が咲き始めたようだが、こちらではふきのとうが満開。
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春、真っ先に顔を出す黄緑色。
川沿いの土手はまだ冬色のままだけれども、地中では他にも様々な命がそのエネルギーを噴出させようとうごめいているようです。

北のふきは「アキタブキ」といって、葉が1.5m、茎2mにも育つ大型種。
ふきのとうもジャンボサイズで食べごたえがあります。

ふきの花見をしつつ、まだ開いていない幾つかを摘む。
刻んで味噌汁に散らすのが、その香りが一番生きるので好きです。
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by akisiko | 2006-03-26 22:47 | | Comments(0)

旧暦日記

旧暦とは月と太陽の運行を両方取り入れた、中国生まれ日本育ちの暦である。現在の太陽の運行のみを取り入れた「グレゴリオ暦」と比べて、モンスーンアジアの繊細な季節の移り変わりが反映されるように緻密に計算されたカレンダーだ。

以前からこの旧暦を生活に取り入れようと考えていたが、このたび「旧暦日記」なるものをはじめた。
その日に目立った季節の特徴を旧暦上に記録する。その日が旧暦上ではどんな季節に当たるのか、古来の知恵を参照する。そしてこの新しく住み始めた土地がどんな自然の流れのなかにあるのかを探ろうというのが目的だ。

たとえば今日3月6日・旧二月七日、二十四節気では啓蟄に当たるが、それに先駆け2日前、我が家では冬眠していたワラジムシが一匹、いそいそと部屋の隅から出てきたのを日記に記していた。啓蟄とは「陽気地中にうごき、ちぢまる虫、穴をひらき出ればなり」という日である。古来のカレンダーがいかに正確に時節を言い当てるかを実感した日であった。
(とはいえ、二十四節気は太陽の周回軌道を24等分しただけのもので、必ずしも太陰太陽暦固有のものというわけでもないのだが)

また、この日記には釣果の記録や水生昆虫の発生状況、山菜の取れる時期、海の魚群が巡ってくる時期なども書き記そうと思っている。季節の移り変わりに密接にリンクし、月齢と共に日を重ねる旧暦では、自然の恵みを受けられる時期をほぼ正確に予測できると考えられるからだ。

ゆえにこの日記は一年ばかりつけたところであまり意味を成さない。自分の立つ場所において自然の定点観測を数年間続けることによってはじめて、古人の知恵が理解できるのではないだろうか。

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旧暦と暮らす【スローライフの知恵ごよみ】

松村賢治 著 ビジネス社

旧暦の勉強に使った書です

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by akisiko | 2006-03-06 13:00 | | Comments(0)
カンジキを履いて山でも歩こうかと出かける。
2月になれば陽の射す日には空気も緩む。

しかし、少し車を走らせたところで突然の雪に見舞われる。
出てくるときには太陽が見えていたのに・・・
こんな天気の変化がここではよく見られる。
コチラでは晴れているのにアチラは雪。
隣町の天気がまったく読めない。---隣町といっても10kmも20kmも離れているのだが。

視界50m。これじゃだめだわ・・・

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これからのホームグラウンドとなる幌内川はまだ雪と氷の中で眠っている


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濁った視界ににじむ太陽。冬と春がせめぎあっているのだろうか

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by akisiko | 2006-03-04 16:34 | | Comments(0)
引越し荷物の片付けや役場での手続きの合間をぬって、近くの浜にアサリを掘りにゆく。
今日の雄武は突然暖かくなり、日中の気温9℃。
例年ならこの時期は流氷が来て非常に寒く、アサリなど獲りにいける気候ではないそうだ。

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潮の引いた浜に出撃


この浜は岩盤質であるけれど、ところどころのくぼみにたまった砂礫のなかにアサリは潜んでいる。ポイントに当たれば熊手のひとかきでゴロゴロ。大きいのだけより分けてバケツに放り込んでいく。

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2時間ほどの収穫はこれだけ


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丸一日砂抜きした後、アサリたちは炊き込みご飯などになって食卓に上った。
ふっくらとしたその身からは北の海の豊かさが染み出します。
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by akisiko | 2006-02-22 13:08 | | Comments(0)