岩手県 大船渡市 盛川

ある渕で釣りをしていると、対岸の土手からおじさんが降りてきた。
片手には投網。
挨拶をすると、無言で両の手を肩幅ぐらいに拡げた。大きいのがいるらしい。
「いいよ~、投げて。見てるから。」



d0051707_18403820.jpg

しばらく流れを見極めたのち、一投入魂。
引き上げると大きな魚がわんさと入っている。
赤い婚姻色が出て、丸々としたウグイだ。産卵間近で渕にたまっていたらしい。

「すごいね、おじさん。」
「これはな、刺身にして喰うんだよ。」

網から魚をはずすのをみていると、「これ、もってげ」。
みれば一匹だけかかった子ヤマメだ。
「いいよ、おじさん食べてよ。」
「いいがら、おれは投網投げんのが楽しぃんだがら。」
「ありがとね、おじさん。」
断りきれずにそのヤマメを頂戴した。

さて、このヤマメ、もらったはいいが何も持ち運ぶものを持っていない。
まさかポケットにそのまま突っ込むわけには行かないし、もう少し釣りあがりたいし。

おじさんには悪いけど、川に戻すことにした。
水から上げてだいぶ時間がたっているので回復するか心配だったが、
水の中で手のひらで支えてやると、しばらくあえいだのちゆっくりと流れに戻っていった。
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Commented by 火精人キム at 2005-05-25 15:21 x
さすがは、Akisiko。

やさしいな。
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by akisiko | 2005-05-21 18:47 | | Comments(1)