【NZ旅日記 7/10】Styx River, Murray Creek

4月3日
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Hokitika Riverの支流、Styx River。川の規模が手頃で河原は開け、フライフィッシングで釣りやすい川。
大きな岩がゴロゴロしていてザ・渓流という感じ。

トランピングルートの入り口に駐車場があるので、そこに車を置いて川を遡る。
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河原に放牧されている子牛たちは好奇心旺盛で、侵入者の様子を見にくる。
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魚の影を探しながら歩くが見つからない。
2㎞近く歩いたところで、新型のピックアップトラックが停めてあるのに出くわした。
釣り人のものかどうか判断をしかねるところだけれど、その可能性はかなり高いのでこれ以上の遡行をあきらめることに。
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このStyx Riverはどうやら魚影が薄いのではないか。見切って違う川に行くことも考えたけれど、せっかく来たからもう少し探ってみる。
腹ごしらえをしてから、4㎞ほど下流の橋からスタート。
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ここにいなければもうこの川はあきらめよう、と思わされる大場所で、細長い影を発見。
淵の底は砂地。大石から少し離れたところにあるその影はボトム付近でじっと動かない。あるいは石かもしれない。
じっと目を凝らしてわずかな動きや鰭の形を読みとろうとするけれど、それを判別するには淵は少々深く、水の流れも邪魔をした。

ためしにやってみよう。
ティペットの先には、タングステンビードのニンフ#12とトレーラーにはフェザントテイル#16のダブルニンフ。
下流側から姿勢を低くしてアプローチ。
フォルスキャストは、魚に極力ラインを見せないように岸沿いに行う。
ターゲットまでの距離分のラインが伸びたら、最後のバックキャストで方向を変えて魚の上流の「あそこ」に向かって投げる。
「あそこ」を見極めるのは感覚だ。そこに投げれば魚を驚かせず、フライを沈ませながら魚に届けることができるはずの位置。

幸運にもキャストは一発で決まった。私のキャストは腕というより運任せ。

淵の深さは少なく見積もって2m、魚のいる位置でも1.5mはあるから、フライが沈むまではずいぶん時間がかかるはず。
フライが疑惑の影を通り過ぎるころ、それはすうっと横に動いた。

やっぱり魚だったんだ。
でもフライを見て、嫌がって逃げたのかも。昨日とおとといの経験から、そんな動きに見えた。
魚の頭が下流側を向き、フライを吐き出そうと口をパクパクさせているのが見えて、「そうではない、フライを食っている」と気づき、慌てて竿を立てた。

合わせのタイミングが遅れたのは数秒間のことだったと思う。
しかしフライフックはわずかに重さを感じ取った後、すぐに何もない水中に再び解き放たれたらしい。フッキング失敗。

魚は少し動揺した感じで私の視界の見える範囲で泳いでいたが、しだいに淵の深みへと去って行ってしまった。

私のほうはといえば、思わず川砂利のうえに突っ伏してしまった。
朝から長い距離を歩いてやっと見つけた魚なのに。
私が釣ろうとしているサイトニンフィングで、決定的なチャンスだったのに。
そして、今日釣らなければ後がないっていう強迫的な想いが、失望の度合いを増幅させた。

なーんて、もし一人だったらしばらく放心するほどがっかりする失敗だったけれど、幸いにも川辺にはNがいて、私の姿を大笑いしてくれた。
私のほうも大笑いして体裁を取り繕うしかない…!

朝から4時間も魚を探して、結局この1尾だけだったStyxを切り上げることにして移動。

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次なる川はMurray Creekという牧草地を流れる湧水の川。
この川は私有地を流れている区間があるのだが、牧場主には昨日訪ねていって釣りをする許可をもらってある。

狙うのは下流域がよさそうなので、Kokatahi Riverとの合流地点から川に入るつもりだった。
どこから川に降りられるかと橋の上から眺めた流れに、いきなり魚の姿を発見。
これを釣らなきゃどうするの?と決意を固めるが、こちら側の岸はブッシュがらみの崖で、無理矢理降りたとしてもキャストは不可能。

対岸からのアプローチは本流のKokatahi Riverを渡渉する必要がある。
車を河原に乗り入れて駐車。
浅いところを見極めて川幅50m以上の本流を渡り始める。
Nと手をつないで進水するところはさながら入水心中みたいね、などと軽口を叩きつつ、川の流れは思ったほどきつくはなく渡渉成功。

狙う魚は砂利底の何にもない瀬の流心にどっかりと定位している。流れは速からず遅からずといったところ。
システムはやっぱりダブルニンフで、タングステン#12とフェザントテイル#16。
この魚は4回のキャストを許してくれた。4度目に流した時、魚はふっと横に動いて、今度は迷わずにフッキングが決まった。

見て下さい、この腰の引けた体勢…
この魚はどうしても獲らなくちゃならないっていう気持ちはプラスに働くかもしれないけれど、バラしちゃいけないとネガティブに考えてしまったらいけない。
守りに入ってしまう。
これでは魚のなすがまま。
下流の冠水した柳に潜られ、一度は引っ張り出すことに成功して下流への誘導を試みたけれど、フック強度を気にして遠慮しているうちに再び潜られて、今度はラインブレイク。

まさに悪夢のような4連続バラシで、このときは苦笑いしかできなかった…
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その後、Murray Creekを遡る。
美しい水草が繁茂する川面は楽園の風景だったけれど、魚を見つけることはできず。
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帰り道は本流に魚影を探しながら歩く。
一尾見つけるものの、ストーキングに失敗して姿を消された。

だいぶ雲行きが怪しくなってきた。明日はいよいよ雨なのだろうか。
釣り旅はこれで終わってしまうんだろうか。初日にしか釣ってないのに…
旅に出るまえは「一尾顔が見れればいい」なんて謙虚なことを言っていたのに、釣り人っていうのはそんなこと忘れてしまう。どこまでも強欲なのだ。
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すっかり疲れて宿にたどり着き、今夜も夕食はパスタとサラダ。でもおいしい。
今夜はほかのお客さんも来ていて、きっとほかの宿が見つからなくてここに来たのだよ、とNと話す。
客がいても静かなこの宿は本当に居心地がいい。

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by akisiko | 2015-04-15 06:00 | NZ〈2015〉 | Comments(0)