【NZ旅日記 4/10】Crooked River

3月31日
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おととい見たときは増水していたCrooked River、もう大丈夫かもしれない。
行き先目指して揚々と出かける、気持ちの良い朝だ。
天気も安定してきた。

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上流域に向かう農道のゲートには南京錠がかかっている。
近くの農家に通れるかどうか聞いたところ、カギのありかを教えてくれた。
この先にはトランピング(トレッキング)ルートがあるため、基本的には誰にでもオープンになっているみたい。
とはいえ、私有地だし農薬も撒いているので、遊ぶ人は自己責任で、というところか。
ちなみに1080という農薬、賛否両論の模様。

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農道は森の中を抜ける林道になり、2㎞ほどさかのぼったところで車止めになる。
樹々のあいだから、すばらしい渓相が見えて心が躍る。
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濃い森林を抱える深い谷から、ガラスのような青い川が走っている。
まるで(釣りの)DVDの風景みたい!とはNの談。
それは決して大げさではなく、むしろ真実にきわめて近いのだが。
あまりに美しい渓流の景色のなかに身を置くことだけで幸せを感じてしまう。

川を凝視しながら少し歩く。
川底に長細い影を見つける。あれは…しばらく眺めていると少しだけ左右に動く。魚だ。
よく見るとあっちにも…ここから見るだけで3尾の鱒をSpotできる。
しかもでかい。どれも60クラスだろう。
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岩陰に隠れるようにして身をかがめ、はやる気持ちを抑えて竿を継ぐ。

魚の位置を確認する。身をかがめたままで下流方向に移動する。
キャスト位置からは魚の姿は見えない。
2回キャストしても反応はない。魚が見える位置まで戻ると、すでに影はいなかった。

長い深瀬に何尾もの鱒を発見したのだが、どれも同じように2キャスト目にはスッといなくなってしまう。
魚から見えない位置に忍び寄り、1キャスト目で自信のあるアプローチができたと思っても、フライが流れるころにはゆっくりと魚は逃げていってしまう、なんてこともあった。
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魚はいるのになすすべがない。
夢中になって魚を追いかけ、気が付けば正午になっていて、川辺で腹ごしらえをすることに。
リンゴ、茹で卵、それに朝作ったサンドイッチが定番のお弁当となった。
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川をさかのぼっていくと急に渓相が荒くなって大岩の小滝が現れ、そしてゴルジュ(峡谷)に変わった。
沢沿いについているトランピングルートに一度上がって少し上流に歩いてから、再び谷へアプローチする。
山の中は鬱蒼と茂った雲霧林。巨大なシダ植物やコケ、しぼれるほどの水分を含んだ黒い土。そんな密度の濃い生命のジャングルを歩く。
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川へ降りると、そこは桃源郷のような場所だった。
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まるで形容しがたい、完璧な情景。
おまけにあいかわらず鱒がうようよいる。

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深い淵の中を縦横に泳ぎ回る鱒たち。
重いタングステンビードのニンフと、トレーラーには小さなフェザントテイルを結んでキャスト。
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ニンフをしっかりと沈めるには相応のドリフト距離が必要で、しかもゴルジュの岩の上からではキャスト位置が限られる。
どうしてもフライラインが魚の頭上の水面を叩いてしまうのだが、どうしたわけか、この淵の鱒に限ってはそれに逃げてしまうことがなく、相変わらず自由に泳いでいるのであった。

深い淵に沈んでいるであろうニンフはもちろん目視では見えないが、フライラインの位置から想像する。
それが鱒の横を通ったあたりで魚の動きは急に変わり、ついでフライを吐き出そうと口をパクパクさせているのが見えた。

竿を立てるとそれはしっかりと曲がり、水中では魚が驚いて暴れまわる。

しかし高い岩の上に立っていた私は、魚を掛けた後のことまで考えていなかった。切り立った大岩からは川まで降りられるところがない。
あたふたとしているうちに魚は流木が絡んだ岩の下に逃げ込んでしまい、ラインブレイク。


せっかく掛けた一尾だったのに、あっという間にその感触を失ってしまった。
どうやっても釣れないじゃないかっていうことがあまりに明確にわかってしまって、思わず笑い出してしまった。

結局この日はこの一尾だけが唯一の反応。
でも、夢のような場所だった。自分たちだけの桃源郷を見つけた気分になった。
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帰り道、おととい下見した橋からCrooked riverをのぞいてみると、まるで違う川のように澄みきっていた。


野山に毒を撒く国 1080をめぐる論争

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by akisiko | 2015-04-12 07:00 | NZ〈2015〉 | Comments(0)