釣り人考

「釣り人を観察すれば、社会の縮図がみえる!」

旅先で出会った人が、こんな達観したことを言った。
なんでも、失業率が上がると平日の昼間に釣りにくる人が増えるそうだ。



じっさいに川辺に一日中居ると、いろんな人が来るものだと身をもってわかる。

川をくだるカヌーが気に食わず、石を投げてやったと傲慢に話す釣り人。
夜中に懐中電灯を片手にアユをすくいに来る密漁者。
(こんなのはぜんぜん問題にならないくらいの密漁で、もっとえぐい漁法をするのがいる)
アイドリングを延々と続けながら車の中で仮眠するもの。
川の近くの温泉にいたときには、水に入ったタイツを履いたまま施設に入ってくる中年のアユ師がいた。じゅうたんには点々と濡れた足跡が続いていた。

押しなべて言ってしまえば、釣り人たちはマナーが悪い。
どんなきれいな渓流に入っても必ずといっていいほどゴミが落ちている。
そのうちの一部は釣具の包装である。

なんと生々しい社会の縮図か!

ブラックバスの聖地として知られる池原ダムのほとり。
大物のバスを求めて若い釣り人たちが多く見られた。高価なボートや最新のフィッシング・タックルで完全装備した彼らの姿は、私の目に違和感を与える。魚を愛でるより、道具やスタイルに魅かれているように見えるのだ。
それは売り上げ第一主義のメーカーが行っている、メディアを通じた扇動によるものに他ならない。

偏屈な見方かもしれないが、この縮図も私にはどうにも解せない。

これらの末端の事象の中に、社会の全体像が浮かんでくる。
他に対する思いやりの不足やゴミ問題や過剰包装やメディアの強すぎる力や大量消費が蔓延する社会だ。

名言をはいた人に素直に同意せざるを得ない。
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by akisiko | 2005-07-25 18:15 | | Comments(0)